感想と覚書「LIFE SHIFT」

      2017/09/10

「LIFE SHIFT」 リンダグラットン/アンドリュースコット 著 2016.11刊 東洋経済新報社

を読んでみました。

昨年から本屋さんでもよく目にしていたので流行った本なのでしょう。

 

著者は「君たち100年生きるかもよ、さあどうしたらいい?」と問いかけてきます。

 

これからの未来を考えることや、将来を考えるきっかけになった本でした。

 

イギリスで出版された本で、アイデンティティという言葉がよく出てきます。

自分の考えで選び取る人生というものを目指す本です。

個人的な感情や「自分」という部分を押し殺して美徳とする日本人的な考えには少し合わない部分もあるかもしれません。

本の目次

序 100年ライフ

第1章 長い生涯

第2章 過去の資金計画

第3章 雇用の未来

第4章 見えない「資産」

第5章 新しいシナリオ

第6章 新しいステージ

第7章 新しいお金の考え方

第8章 新しい時間の使い方

第9章 未来の人間関係

終章 変革の課題

以下、内容を要約してみました。

長寿化の影響

私たちは大きな変化の中にいる。その大きな変化とは長寿化の進行である。

その変化に適切に対応するにはどうしたらいいのだろうか。

人生が短かった時代は

「教育→仕事(会社勤め)→引退」という3ステージの生き方であった。

寿命が延びれば「仕事」のステージが長くなる。

しかし、仕事を長年続けることは金銭以外の資産に悪影響を及ぼす。

3テージでの長年の会社勤めは、変化に対応できない。

精神的にも物理的にも消耗し、家族関係の悪化や健康状態の悪化などが起こる可能性がある。

そのような3ステージが当たり前だった時代はやがて終わりを迎えるだろう。

そして新しいステージが登場する。

新しいステージ

著者は「エクスプローラー(探検者)

インディペンデントプロデューサー(独立生産者)

ポートフォリオワーカー」のステージを提唱する。

教育と引退の間に「仕事(会社勤め)」だけでなくこの3つのステージを

組み入れる。それぞれのステージが移行期間を経て登場するマルチステージの人生である。

必ずしも決まった順序はなく、その人の置かれた状況でステージを選んでいく。

 

エクスプローラー(探検者)」は旅行やアルバイトなどを経験し、

スキルや知識を身につける。そして自分が得意なこと好きなことを見極めるステージである。

インディペンデントプロデューサー(独立生産者)」は会社に雇用されるのではなく

起業家となるステージである。しかしこのステージにはリスクやストレスが伴う。

リスクを減らすには有形・無形の資産を築く必要がある。

ポートフォリオワーカー」は様々な活動を並行しておこなうステージである。

仕事をしながらボランティア活動をするように様々な要素で構成されるステージである。

資産の重要性

寿命が延びれば貯蓄と目に見えない無形資産の重要性が高まる。

無形の資産として次の3つがある。

生産性資産・・・スキルと知識など

活力資産・・・健康・友人関係、家族との良好な関係など

変身資産・・・多様性に富んだ人的ネットワーク、自分をよく知ること、

新しい経験に対して開かれた姿勢など

 

無形の資産は有形資産(お金・家など)と相互に支え合い形成を助けている。

特に③の変身資産は新しいステージにはとても重要な要素となる。

課題

自己意識の課題・・・昔は親と同じ願望を抱いていたが、グローバル化した現代では身近にいない人物もロールモデルにできる。

長寿化には「計画と実験」「習熟」が重要になる。「計画」や準備は選択肢のひろがる人生には必要であり、もし失敗したときも窮地に追い込まれないようにするために重要である。

実験」も自己像の選択肢が広がる時代には自分が何に価値を見出すのかを知るために必要である。

どのように移行を成し遂げればいいかを明らかにするのは、人生を貫く要素となる。

習熟」100年ライフを生産的に生きるには何かに打ち込むことが重要である。

自分ならできるという認識と自分から取り組むという認識を持つことがカギである。

 

教育機関の課題・・・新しい学習テクノロジーと経験学習を取り入れる、年齢の壁を壊す

創造性・独創性・やさしさ・思いやりを教える方法を考える、テクノロジーに対応した実践的な専門教育を拡大させる

 

企業の課題・・・無形の資産に目を向ける、移行を支援する、年齢を基準にするのをやめる

マルチステージの人生を前提にする、仕事と家庭の関係の変化を理解する、実験を容認・評価する

 

政府の課題・・・財政の問題、3テージ人生という前提の脱却、不平等という試練(所得格差・健康格差)

 

感想

本の内容をそのまま実践しようとするのは、現代日本では難しいのかと思います。

年功序列、新卒採用がまだ根強い日本ではリスクが大きいです。

フルタイムの正規雇用を辞めると、再就職は難しく、

収入も減るのがまだ一般的な世の中です。

ただ、就職した後や転職しようと考えてる時にこういう考えを持つことは必要だと

感じました。自己意識(主体意識)を持つこと、社会で人間的なつながりを持つことに恐れないこと

の重要性を痛感しました。

 

個人主義の広がりで家族や友人とのつながり、人間関係が脆弱になってきています。

また給料が上がらなかったり、年金制度も不透明な世の中なので、

みんな何かしら不安を抱いているのかなと思います。

そういう不安を感じている人には心に響くものがあるのではと思います。

 

終わり

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